歯が抜ける機会というのはそうそうありませんが、抜ける原因としては大きく3つが挙げられます。
子供の歯が大人の歯に生えかわるときに歯の根が吸収されていき自然にぐらぐらになって抜ける場合、主に歯周病が原因となって歯を支えている歯槽骨という骨がなくなりぐらぐらになって抜けてしまう場合、転倒や打撲などの外傷によって健康な歯が突発的に抜けてしまう場合などです。
今日はその中で外傷により抜けてしまった場合の対処法についてお話させていただきます。
そもそも歯というものは骨の中に刺さるような形で存在します。そしてその歯と骨の間は歯根膜という繊維ような組織で繋がっています。
外傷によって歯が抜けた場合、早期であればもう一度抜けた部分に戻して固定してあげることで完全にではありませんが元のような状態に戻せることがあります。
その治癒を左右するのが先ほどの歯根膜です。抜けた歯の根の部分に歯根膜がついてくるのですが、歯根膜がまだ生きているときに元に戻せるか?ということによります。
歯が抜けた瞬間から歯根膜への栄養が絶たれるため、時間がたてばたつほど生きている部分が無くなっていきます。
乾燥した空気中に放置した場合、1時間後には生きている組織が20%程度、水道水中では2時間後には30%程度、生理食塩水では60%程度だそうです。
そのため抜けた歯を持って出来るだけ早期に歯科医院に行くことが重要です。
では、歯科医院へつくまでの間少しでも長く歯根膜の組織をもたせるためにはどうしたらいいでしょうか。
一般的に売っているものでいうと、牛乳につけて行くことがいいです。もしくは、牛乳には劣りますが生理食塩水につけていくのも短時間であればいいと思います。
生理食塩水は薬局などで売られています。コンタクトレンズ用食塩水として売られている場合もあります。
両方ともない場合はどうするか?という話ですが、そういう場合は抜けた歯を本人の口の中に入れて運ぶのが適していたりします。
また口の外で歯を出来るだけ保存するにはこちらの歯の保存液中に保存するのがもっとも適しています。
https://www.neo-dental.com/prdfs/etp/ts/tsfrm.htm
こちらの液の中では24時間程度の保存が可能だそうです。
もしものときの備えとして一本あるといいとおもいます。